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カレカレ事情 帰宅前
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「………」
ポン、と朝霧の肩に越智が手を置いた。
「昨日先生が仰ってましたよぉ?校内放送でぇ、『明日祝日なので、間違えて来ないように』って~」
「まぁ、見事に馬鹿が釣れたもんだ」
「悪かったな!」
「んー、でもお蔭で助かった訳だしね。僕達にとっては丁度良かったよ、当麻みたいな抜けてる人がいて」
「あれ?フォローされたと思ったのにされてなかった」
「何を今更」
「うわぁあぁああん!!しーちゃん!お前の彼氏がいじめてくるぅぅうぅぅ!!!」
「だあああ!うっせぇな!!数分息を止めとけ!」
「どっちも辛辣!!」
いつもの様に騒がしくなる光景を見て、高梨はため息をつき、書類を手にした。
「はぁ…、じゃあ私、書類先生に渡してくるから」
「高梨センパイも大変ですねぇ」
「その原因の一つに、あんたも入ってることも忘れなさんな」
「え~?」
「はぁ…。蒼、この後、もう用事はないの?」
「ないよ、ありがとね」
「いえいえ、どーぞあんたらはイチャイチャしといて下さいな。私、これ出したら帰るから」
と、クイッと高梨の制服の裾が誰かに引っ張られた。
「かえ、る、…の?」
「やっぱりやめようかしら」
「ちょっと待とうか」
朝霧がツッコむ。
「何よ」
「はるちゃんさ、ゆっきーに弱すぎない?」
「仕方がないでしょ。こんな可愛い生物、放っておける訳がないじゃない。篠巴含めて」
「俺をカウントすんな」
「センパイ、童顔ですもんねぇ~」
その言葉に、ビシィッ!と固まる笠井。
「それじゃ、帰るわね」
「あ、見捨てたね」
「私にも用事はあるのよ。また学校の日に、ね」
越智の頭を撫でながら言う。越智も目を細め、気持ち良さそうに甘受した。
「……ん」
「またね、遙」
「えぇ、蒼。また今度」
パタン、とドアが閉まる。と、笠井がユラァと動いた。
「……鶫」
「何でしょ~?」
「てめぇ、今すg「はいはい、篠ちゃん。ちょっと落ち着こうね」
今にも襲いかかりそうな笠井を、榎本が羽交い締めにする。
「んなっ!おい、蒼!!」
「もー、篠ちゃん。この事になったらすぐ怒るんだから。鶫も、人をからかうのはよそうね」
「は~い」
「…シノハ、だい、じょ…、ぶ」
「………」
「ほら、拗ねないの」
「別に拗ねてねぇよ、勝手な解釈すんなボケ」
「ふふっ、そう?」
「……そうだよばーか」
*****
「あっれー、オレら空気」
「センパイ、『息を止めとけ』と言われたでしょう~?大丈夫なんですかぁ?」
「おこ、ら、れる…」
「それオレに死ねって言ってるよな!?」
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