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16話
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「はーい、それでは多喜くーん!頭を乾かしますよー」
凄い棒読みのしょーちゃんの一言で直ぐ側にあった温もりが離れて行く
それが少し寂しくて、だけどこれからは抱き締めたい時に抱き締める事が出来るのだ
幸せだったけど苦しかった片想いから一気に前進したんだから、2人でゆっくり進んで行けば良い
それに照れ隠しにちょっと乱暴に触れるしょーちゃんの手付きが心地いいし愛しい
お泊まりをする時は絶対にしょーちゃんに髪の毛を乾かして貰う
それは俺なりの甘え方で、少しでもしょーちゃんとスキンシップを取りたいが為のわがままでもある
しょーちゃんは呆れた顔をするけど、実の所俺の髪の毛を弄るのが嫌いじゃないのは分かっているのだ
それを誤魔化して呆れた振りをするしょーちゃんが正直、堪らない
「はい、終わったよ」
最後にクシャっと髪を掻き回して数回頭に柔らかい衝撃
これがしょーちゃんの終わりの合図
毎回少しだけ名残惜しい
「ありがとー」
「どういたしまして」
「しょーちゃん喉乾かない?まだ起きてるよね?」
「うん…お茶が良い」
「りょーかい!ちょっと待っててねー」
2人分のバスタオルを抱えて部屋を出る
洗濯カゴに入れる前にしょーちゃんの方をクンクン嗅いでる姿を見られたら幻滅されそうだ
でもこれは譲れない!
このバスタオルはしょーちゃんの生まれたての姿を撫で回した俺のライバルだ…いや、流石に痛過ぎる思考に俺自身若干所では無く引くけれども
あぁ…この辺がしょーちゃんのしょーちゃんに触れたりしたのかな…いや、ここら辺かも
なんて妄想と共にバスタオルに顔を埋める姿はただただ変態だろう
やばい…ちょっと俺の下半身が元気になってしまった
これ以上は流石に不味いと理性が訴えるので後ろ髪を引かれつつカゴの中にそっと入れる
冷たい水で顔を洗って主に下半身をクールダウンさせると俺は冷蔵庫からお茶を2本取り出して部屋に戻る
しょーちゃんがちょうど欠伸をしててかわいかった
「眠たかったら寝なよ?」
「ん?まだ大丈夫ー」
「はい、どーぞ」
「ありがと」
ペットボトルに口を付けて上下する喉仏が艶かしい
さっきから思考が危ない方にばっかり行ってしまうのは絶対にしょーちゃんと恋人になれたからだ
完全に浮かれ切ってる自分に苦笑が漏れる
「多喜、今日はゆっくり話をしよう」
そう言ってしょーちゃんが笑う
その無邪気な笑顔にちょっとした罪悪感
バスタオルをクンクンしてごめんなさい…心の中で謝っておく
それにまだ全然眠気の訪れない俺には有難い提案だ
「そうだね」
今日は何を話そうか?
俺の長い片想いの話も聞いてくれる?
しょーちゃんに言いたい事がいっぱいあるんだ
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