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《看護師連続レイプ殺害事件》第3話
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そして1時間後。
担当メンバーが再度会議室に集まった。
翠から新たなファイルを渡され中を開いてみるとDNAの結果表だった。
俺はあまり科学とかには詳しくないがXXと書かれた結果が二つ書かれている。
一つは今回の被害者。
もう一つは…。
「皆、聞いて。被害者の陰部から本人以外の陰毛が出たわ。それをラボで調べたら、犯人
は女性の確率が出てきたわ。」
警察メンバーはえっ?と声を出し驚きを隠せなかった。
氏家さんは再度確認するのに眼鏡を取り出した。
「翠くん…何かの間違えじゃない?」
翠は溜息をつきながら詳しく説明をしてくれた。
「被害者に付いていた陰毛は何度調べても女性の物よ。しかも明らかにレイプしている最中に付いた確率がかなり高い。この犯人は性欲の強いレズって事よ。」
柴田と俺は唖然としていた。
亘は立ち上がりまた何枚かの写真をホワイボードを貼っていく。
「さっき、ラボで結束バンドから色んな方法で指紋取ってみたら部分指紋ばっかりでてきた。皮膚片とかもあればラッキーなんだけど…それは見つからなかった。でもね、部分指紋で1つの指紋に出来ないかなぁーなんて考えながら作って綺麗に出来上がったからコディスにかけてみたんだけど…ヒットしなかった。」
亘は残念でしたぁーと少しがっかりした様子で席に着いた。
会議室は一気に静かになり皆お手上げ状態に戻ってしまった。
そこにバッンっと勢い良く扉を開けてポニーテールの女性が入ってきた。
「やっほー!皆元気っ!?あらぁーテンション下がってんねぇー。翠に言われて犯人像を割り出してみたんだけど、一応聞く?」
翠は溜息をつきポニーテールの彼女を手招きした。
彼女は喜んで駆け寄り、側によると翠は彼女の頭に手刀を食らわせた。
「いったぁーい!!何するのさー!!せっかく他の仕事ほったらかしてこっち優先したのにぃ!!ラボに戻っちゃうぞ!」
「うっさいっ!!大人しく仕事出来ないの!あんたの所為で皆更に黙っちゃったじゃない!それで、犯人像の結果は?」
もう痛いなぁーと彼女は頭をさすりながらホワイトボードを裏返し色々書き込んでいく。
俺は柴田の腕を掴み小さな声で彼女は誰か尋ねた。
「あのぉー…あの人は誰っすか?」
「あぁーあいつは科捜研の半谷だ。このラボで一番の奇人変人って言われてる天才No.2だ。まぁNo.1も中々の変人だけどな。すぐ会える。」
奇人変人…科捜研は2人の上司以外は変人だらけなのか?など考えているとよしっ!と半谷がパンっと手を叩いた。
「はぁーい!注目して!そこ!コソコソ私の変人ぶりの話しないの。後でたっぷり話してやるよ、新人。さて、今回の連続レイプ魔だけど、女の可能性高いんだけ?多分犯人は病院関係者なのは間違えない。この犯人の特徴からしてこれが初めてじゃないと思う。最初は自分の好みの女性をナンパとかして満たされてたんだろうけど、だんだんマンネリ化したんだろうね。そして、犯人はただのセックスからスリルを求め始めてしまった。この2件以外に似た様な事件は無いか調べたら数ヶ月前に2件レイプ事件があった。その時の被害者達は襲われた時の記憶が無かったらしい。何か薬でも飲まされたんでしょうけど、そこまで調べなかったみたい。それに今回の被害者達からも薬物が使われた痕跡は出なかった。犯人が女だとしても…かなりのやり手だ。此方の捜査基準を知ってるみたい。案外同業者だったりするかもね。あと、犯人は完璧主義者で、自分のミスさえ絶対に許さないタイプだと思う。だからじわじわとあっちのミスを見つけていけば必ず犯人は見つかる。以上!」
他は何かある?と半谷は振り向きファイルを翠に渡すと空いている席に座った。
隣に座っている柴田に脇腹を突かれた。
「なんすか?」
「お前、感がいいんだろう?何か分かった事ないのか?」
俺はさっきの半谷が分析した犯人像を思い出しながらうーんとしばらく考えある事に気付きあっと声を出してしまい、柴田が身を乗り出した。
「なんだ!何が分かった!」
「えーと…この犯人は多分だけど…捕まってもいいと思ってるんじゃないかな。てか、俺たちと勝負したいんだと思う。だから痕跡を残さない。ついでに女性をレイプしてる気がする。レイプは犯人にとってただの遊びに感じる。あと、皆さん気付いてると思うけど犯人は医者は医者でもカウセリング系とか移動する人かも…。」
俺が言い終わると氏家さん開発さん翠が拍手し始めた。
俺たちは何故拍手なんかし始めたんだと首をかしげると翠は俺たちの方へあるファイルをテーブルの上から投げ渡してきた。
「新人の言う通りよ。私達3人はそれに気づいて先に各病院から令状をとって、ある名簿を預かった。それは雇っている者から臨時できている者の名簿。その中からある1人の人間が上がった。加世田清美(カセタキヨミ)34歳独身。職業は臨時心理カウンセラー。彼女が通っていた一週間後くらいで被害者が出ていた事が分かったわ。まだ証拠はあの陰毛のみと繋ぎ合わせた指紋だけ。だから彼女が次狙うだろう病院を張り込む事にしたわ。彼女の次の職場はすぐ近くにある市立病院よ。一月半だけの臨時らしく、今日で1ヶ月と14日だから明日で彼女は姿を消す。今日の夜から張り込み現場逮捕するわよ。さぁ、次はそちらの番よ。」
翠はニヤっと笑い柴田の肩を掴んだ。
「やっと俺の番かな?」
そう言うと柴田は立ち上がり会議室から出て行ってしまった。
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