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【謙光】甘えたがりへのご褒美
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「謙也さんすきー」
「なんや光。珍しいなー」
財前が謙也の肩によっかかり、顔をスリスリと擦り付けて甘えてくる
普段、財前は甘えると言うことをあまりしないため、謙也は少し驚きつつ、そんな恋人が可愛くて仕方がない
「謙也さんだいすきっすわー。ずーと一緒におるー。絶対離れとうないー。ずっと一緒におってやー」
「そんなん当たり前やんけ。ホンマにどないしたん?そんなに甘えて。光らしくないな」
「俺かて、甘えたい時くらいありますわー。だって年下やし」
「そやなー。光年下やもんなー。ホンマかわええなー」
よしよし、と頭を撫でてやれば、財前は気持ち良さそうに、目を細めて、笑っていた
「けんやさん。抱っこー」
「なんや光、幼稚園児か」
「ちゃうもーん。ひかる中学生二年生やもーん」
「そうやったな」
あまりにも普段と違うキャラの恋人に、本当に同じ人間なのだろうかと、疑いたくなるが、まぁ、可愛いからいいだろう。という結論に達した
こんなに可愛い恋人の願いだ。抱っこと言われて断わる理由なんてどこにもない
そう思い、財前を抱っこしてやろうと思ったが、普段、謙也が頭を撫でたり、抱きつこうとすると、回避されて、挙げ句の果てに、「キモい」という言葉を落としてくる
いつもやられてるばかりで、なんか悔しいと思っていたため、これは普段の仕返しをするチャンスなのではないのか。と思えてきたのだ
「なー。けんやさん。抱っこしてやー」
甘えた声でそう言ってくる財前の誘惑に負けそうになりながらも、ここで引いたら、次はいつこんなチャンスがあるかわからん。と自分に言い聞かせる
「ややー。アカン。抱っこはせーへん」
「な…なんで…? なんで抱っこはアカンの?」
「だって光、重いもん。謙也さん潰れてまうわ」
「うぅ…やや…抱っこ…」
「せやから、ダメやって。謙也さん言うこと聞かん子は嫌いやでー」
「う…」
今にも泣きそうな声。目には今にもこぼれ落ちそうな涙が溜まっていた
やばい…めっちゃかわええ…
どないしよう…めっちゃ抱きしめたい。抱っこしてやりたい…
でもまだダメや…まだまだこれからや!
と、また自分に言い聞かせる
「そないに泣きそうな顔してもアカンでー。謙也さん疲れとんねん。せやから光を抱っこする力は残ってませんー」
「う…」
ギャップ萌えとはまさにこのことなのだろう
デレデレの財前が本当に可愛い
そしてなんかエロい
はっ!自分何言っとんねん!
エロいとか…まじ自分キモッ!
普段の財前にバレたら、「死ね」と無表情で言われているところだろう
まぁ、そんな無表情で毒舌な恋人は、今はいないのだけれど…
ん…もしかして、今なら何しても許されるんとちゃう?
アカン!アカン!理性を保たな!
再び自分に言い聞かせる
「また今度、な? 謙也さんが疲れてないときに。せやから、今日は我慢しいや」
「うん…わかった…今日は我慢するで…」
「よしよし、光はええ子やな」
そう言って、また頭を撫でてやると、財前はまた嬉しそうに笑った
あぁ…ホンマかわええ。反則やこんなん…
どんだけ惚れされたら気が済むねん
「なぁ。けんやさん…」
「んー…」
「キスしたい」
ダメ?とまだ潤んでいる目で上目遣いで見つめてくる
抱っこ断ったばかりなのに次はキス…
でもやばい…どないしよう…なんやねんこの可愛さ…
キスどころやない…もう襲ってええやろうか…
もうこれは誘ってるようにしか思えん
あーもう…アカン!こんなん我慢しろってのが無理っちゅー話や!
せやけど…ここで甘やかしたらアカン…
「キスもややー」
「どないして…ややの…?けんやさん、ひかるのこと嫌いになってもーたん…?」
「気分ちゃうねん。光やって、俺が頭なでたり、抱きついてたりすると、やや言う時あるやろ? それと同じやで」
「ううっ…ごめんなさい…けんやさん…ごめんなさい…もうそんなこと言わへんから…絶対、言わへ
んから、せやからキスしてや…」
ついに泣きながら訴えてきた財前に、崩壊寸前の理性で、
「中学生にもなって、人前で泣くなんて。謙也さん泣き虫嫌いやで」
なんとか、保っている理性を崩壊させてしまうものかと、必死に言葉を繋ぐ
「ちゃ…ちゃうもん…ひ…かる…なきむ…しちゃう…もん…」
「せやったら、はよ泣き止み。男の子なんやからできるよな?」
財前にこのまま泣き続けられたら、自分の理性がもたない
財前はなんとか泣き止んでくれた
しかし、泣いたあとの赤く腫れた目と、まだうるうると残る涙目に、謙也の理性は限界を迎えた
謙也は財前をベッドに連れていき、そのまま押し倒した
「けんや…さん…」
「泣き止んだご褒美に、今からたくさん甘えさせたる」
いつもより低めの声で、財前の耳元で囁いた
財前の顔は真っ赤になり、まだ目に涙を溜めているが、早く甘えさせて欲しいという目にも見えた
謙也は財前の首筋にキスを落とした
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