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女装と男色は紙一重である
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「御門,仕事が入った」
俺が昼下がりまで自室でだらだらと過ごしているのを見かねてか,四郎ちゃんが部屋に入ってきた。もちろん俺は裸。四郎ちゃんが頬を染めた。
可愛いなあもう...
そんな四郎ちゃんを襲いたい衝動を抑えて相手の言葉を待つ。
「今夜開かれる舞踏会に潜入だ。」
「どういう妖怪?」
「....なんでも...その...その妖怪は....女性を攫っては...子作り..まぐわいをして...それでから女性を殺すという性妖怪だ」
「っはぁ!?何そいつ許せない!俺が陰茎引きちぎって再起不能にしてやる!」
内容を言いにくかったようでしどろもどろになりつつ説明してくれる。その悪質な暴虐な行動に俺の中の正義がふつふつと煮える。
「..そうだが,お前が犠牲にだけはならないでくれ」
俺が猛ってるのを宥めるように四郎ちゃんが目をそらしぶっきらぼうに言う。でもそれが俺を気遣ってくれてるって事だから嬉しい。
「俺が危なかったら四郎ちゃんが守ってね?」
語尾を甘ったるく伸ばして冗談半分,本気半分で甘えると頬を赤くしながらも「当たり前だ」という答えが返ってきた。
それは反則だよ四郎ちゃん...
自分で言っておきながら恥ずかしい。俺も頬を染めてふいと顔を逸らした。
気まずい空気を変えるかのように四郎ちゃんが言う。
「今日はドレスで行け」
ドレスね,了解。
その言葉を聞けば箪笥を開けて中から服を引っ張り出す。着物とか上下が繋がってるスカートとか,いろんなものの下にドレスが眠っていた。
こりゃいつもらったんだっけな...
随分古い型で紅と黒の縦縞の,妖艶で艶かしいドレス。こんなのでいいのかな。
ふと四郎ちゃんをみるとなんか期待した顔で見てる。ほしがりだなあもう...
四郎ちゃんの目の前でわざと着替えてやろう。そう思えば一応ちゃんと女性用の下着を身につけて,ドレスを着る。
サイズはぴったりだった。
元々女顔の俺はドレスを着ただけでだいぶ女性らしく見える。ただ背がでかいだけで。
そこに軽く口紅やら白粉やらを施せば完全に女に見える。
今日も可愛いんじゃねーの?
満足に思って四郎ちゃんを振り返り,「どう?可愛い?」と聞いてみる。
素直じゃない四郎ちゃんは目をそらして小さな声で「いいんじゃないのか」とだけ言った。
其れがたまらなくて俺は四郎ちゃんに抱きつく。
「じゃあ四郎ちゃん抱いてみる?」
冗談半分の言葉で四郎ちゃんは真っ赤になってしまった。俺の旦那様は何処までも可愛い。赤くなった耳に口付けてから離れる。
ちょっと四郎ちゃんが寂しそうな顔をした。
やめてよその顔。我慢できなくなっちゃうだろ...
最後に髪飾りをつければどっからどう見ても俺は女の子になった。我ながらすごいと思う。四郎ちゃんはどういう格好で行くんだろ。まさかその部屋着じゃないよね?
そんなこと思ってると四郎ちゃんは自室に戻っていった。
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