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ノックをして、執事長が身体を綺麗にした優を連れてきた。
所謂お姫様だっこ、というやつで執事長が優をそうやって抱えていることにすら、軽く嫉妬を覚えた。
部屋のドアの前で優を受け取り、俺の腕の中にすっぽりと収まったことに変な安堵感を覚えた。
冷徹や残酷だなんて言われた俺が、優のことになると一喜一憂している自分を嘲笑しながらも優を普段俺が使っているキングベッドに寝かせた。
真っ白なシーツは、痣がついてもなお綺麗な優の肌によく映えていて、すごく美しかった。
そのまま俺も腰掛けて、優の頬にそっと触れた。
「っん、んー。」
首を横に振っていやいやしながらも、俺の手にすり寄ってくる優がすごく愛おしく感じた。
…反応してくれただけで、すごく嬉しかった。
俺が見つけた時には、目は虚ろでいくら俺がいても、話しかけても一切反応がなかったから、不安でたまらなかった。
執事長の話では、いくら声をかけてみても、お風呂に入れた時も無反応だったらしい。
ただ唯一、執事長が、人が触れた時だけはうなされていたというから、すり寄って来てくれたことが嬉しかった。
これからのことを考えるのが苦痛で、今はとりあえず、久しぶりの優を腕に抱きながら、俺も眠りについた。
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