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86 過去編
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「声、枯れてない?仕事、できそう?」
攻めを初体験した感想は、ネコの体を労わりたいという気持ちだった。
別にこれまでいたわって欲しいとは思ったことはなかったけれど、それでもなぜか214番のことは労わりたいと思った。
手加減なんてものは一切わからないし、ただ俺の胸に抱いておきたいという一心だった。
これまで俺を抱いてきた奴らも、あいつも、こんな気持ちだったのかな…なんて思ったりして。
優が途中で気絶してしまったり、今、全く俺と口をきいてくれないところをみると、どうやら嫌われてしまったらしい。
「ごめん。怯えないで。ひどくしてごめんね?おいで。」
そう呟いて両手を広げると、おずおずと、控えめに腕の中に入ってきた。
俺のことが怖くて怯えていたはずなのに、俺の胸にすがりついて泣きじゃくっている。
こんなところに入れられて、しかもそれまでにもたくさん体を売ってきて。
唯一の休みの時間は、同じ部屋ともいえない牢屋の住人に犯されて…。
かわいそうに……。
そんな気持ちを胸に抱きながら、俺は毎日のように214番を抱いた。
毎日毎日抱き続けて、いやなことも恥ずかしいこともいっぱいさせて、散々俺にいいようにされたこいつは俺に依存した。
俺を魅了したこいつは………、俺のところまで堕ちた。
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