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4話 友達
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先輩と別れ、自分の教室へとやって来たが気分はあまり晴れない。
どうせ今日は早く学校が終わるんだ。
先輩の相談受けるのは放課後だし、サボろっかな…
「あ!天希ちゃんと同じクラスじゃーん!今年はついてるわ~!」
うるさい声が聞こえてきたと思ったら、本当にうるさい奴が目の前に居た。
俺はスルーして、机に突っ伏す。
「あっれー!?無視!?天希ちゃんドライだね~!」
「…うっさい」
このうっさい赤髪は山本 冬夜(やまもと とうや)俺の…まぁ、中学時代からの友人だ。
1年の時はクラスが離れていたのだが、今回はどうやら一緒らしい。
実に面倒だな。
「なぁなぁ天希ちゃんさ、今日の放課後どっか行かね?カラオケとかさ!」
「先約がある」
「え~!またぁ!?もしかしてさぁ…あの先輩?」
「………」
「あのさぁ…しつこくは言わないけど、後で泣くのは天希ちゃんだからね?」
山本は知ってる。
俺が凜先輩を好きなこと、この恋が叶わないことも、知ってる。
辛いなんて今更だろう
泣くなんて今更だろう
「もう、嫌いになんてなれないんだよ」
俺は…諦められたら、幸せだったのかな。
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