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5話 先輩の好きな人
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見るからに呆れたような顔をする山本。
俺はそんな山本に気づかないふりをしながら、机にまた突っ伏す。
「はぁーあ、それじゃあ毎日教室で泣かないようにしてな?」
「は?それどういう意味だよ」
「あっれ、知らないの?アイツも俺達と同じクラスってこと」
俺はガバッと顔を上げる。
「冗談…だよな?」
冗談であってほしかった。
アイツと同じクラスなんて、災難過ぎて笑えない。
山本は静かに首を振り、俺を見据えた。
「だってほら、天希ちゃん」
そう言って山本は指を示したのは、俺の後ろ。
「俺と一緒で不満?咲良」
「安坂…」
安坂 翔(あさか しょう)俺が一番嫌いな奴。
そして…凜先輩の好きな人。
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