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7話 癖
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男子トイレの中、そこで俺はやっと山本に解放される。
「いきなりなんだよ山本!」
「そんなに怒んないでよ~!だって天希ちゃん相当イライラしてたでしょー?」
「…それは、まぁ…」
「だって唇噛んでたもんね~天希ちゃんは不機嫌な時とか、イライラしてる時とか、何かあった時とか、絶対唇噛む癖あるし!」
ヘラっと笑いながら、山本はそう言った。
知らなかった。
自分では気づかなかった癖…いつのまにか俺はそんな癖が出てたのか…。
「ごめん、俺の為だったんだな…」
山本に頭を下げ、素直に謝る。
そうした俺に目を見開いて、心底驚いたような顔をした。
「びっくりー…天希ちゃんって謝るんだ?」
「おい!」
「ああ、ごめんごめん。びっくりしちゃったんだよ、素直な天希ちゃんって珍しいから」
褒めてないよな、これ。
「とにかく!そんなイライラしないでさ!あと1年は同じクラスなんだし~」
あと1年…長いな。
けど、その運命から逃げることは出来ない…俺は仕方なく山本の言葉に頷いた。
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