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9話 最低
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そして、あっという間に放課後。
俺は玄関で凜先輩を待っていた。
「天希ちゃんじゃーね~」
「明日もちゃんと起きて来いよー」
「じゃーな、つかちゃんと起きれてるっての」
山本とその山本の友達、山田に俺は軽く手を振る。
だいぶ静かになった玄関で俺は1人考えていた。
凜先輩は安坂が好きで、俺は凜先輩が好きで…もし、安坂が先輩を好きなら二人は付き合うのだろうか。
「…俺、最低かな」
一瞬、思ってしまった。
"先輩と安坂が付き合わなければいいのに"って。
最低過ぎて…
「胸が痛てーよ…」
好きです、好きなんです…先輩が、凜先輩が好きだ…っ
けれどそれを言葉にしてしまったら、この関係は崩れてしまう。
それが何よりも怖いんだ。
俺は…先輩の側に居られなくなるのだけが…怖くて怖くてたまらない。
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