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12話 あったかい
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時が止まってしまったかのように…その男から目を離せなかった。
「っあ!ご、ごめんね!ぼ、僕…」
「あ…いえ、大丈夫か…?」
「う、うん…」
ちっこいっていうか…なんか小動物みたいで可愛いな。
俺はハンカチを渡し、男が落ち着くのを待つ。
「っ…ごめんね…あ、ハンカチ…」
「あげる」
「え、で、でも…」
「お前、ずっと泣いてそうだから…あげる」
俺がそう言うと、男は数回目をパチパチしてからふわりと微笑んだ。
「ありがとう、ね!」
胸が熱くなった。胸が締めつれられた。
なんだこれ、俺はこんな感情なんて知らない…知ってるはずない。
でも、目の前の男を見ると…胸が熱くなってくる。
心があったかい。
「どうしたの?」
「あ、いや別に…」
俺は自分の手を見つめ、首を傾げた。
この感情は、なに…?
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