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23話 矛盾
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「さ、咲良…くん…?」
「諦めないでくださいよ…先輩。安坂の好きな奴なんて、関係ないでしょ?
ぶん取る気持ちで居てください。好きだって気持ち、忘れないで下さい」
俺に隙を見せないで…
「ごめん、そうだよね…ありがとう…っ
僕、やっぱり安坂くんが好きだよ…」
先輩は涙を流しながら、笑った。
その笑顔が俺の胸を締め付けてくる。
「…怒鳴ってすみません、俺…用事が残ってて、失礼します…」
「忙しいのにごめんね…?」
「…何言ってるんですか、俺は先輩の事尊敬してるんですから。
それぐらい力にならせてくださいよ!」
無理矢理作った笑顔を浮かべ、俺は代金を置いて帰った。
先輩の分も、あれで足りるよな…
『僕、やっぱり安坂くんが好きだよ…』
痛いなぁ…。
やっぱり、この恋を諦められたら良かったのに。
なんて…
「俺の言ってること、矛盾だらけ…だな」
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