アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
30話 聞いて下さい
-
俺が立っていた場所は保健室だった。
そこは、初めて先輩と出会えた思い出の場所…
ーガララ…
扉を開けた先には、あの日と同じように泣いている先輩の姿。
「凛先輩」
びくり、と体が反応した先輩に、少しだけ笑ってしまった。
「…帰って」
「話があるんです、凛先輩」
「僕には無い…ッ」
「凛先輩、お願いします」
その場で頭を下げる。先輩は何も言わずにベッドのシーツを被った。
「俺、安坂にキスされました。好きって言われました」
正直にそう言えば、凛先輩は枕を俺に投げつける。
「そんな事言いに来たの!?僕を笑いにでも来たの!?」
「違います」
「じゃあなんなの!!」
息を軽く吐いて、俺は先輩を見つめる。
「俺、凛先輩がずっと好きでした」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
31 / 38