アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
本宮side1―2
-
「あ、やっぱここに居た」
「…お前か…」
棚倉 澪。
こいつも会社絡みの奴だが良く分からない奴だ。
ここ最近このスタジオに良く出入りするようになった。
まだ若いが仕事はかなり出来る……と、社長が言っていた。
大間とは大違いだ。
「今日は撮影じゃないの?」
「…大間 玲…」
モデルの名前を言えば「あー」と呆れつつも納得している。
大間の恋人依存は社内でも有名な話なのだ。
澪は何の遠慮もなく俺のソファに寝転がった。
変わった奴だ。
どんなに一緒に仕事をしているモデルでも、この部屋自体に入ってくる奴は居ない。
理由は簡単。
それは俺がゲイだから。
しかも色んなモデルに手を出しまくっていると噂のカメラマンだから。
そんな噂を聞いた事のある奴なら普通はここに入る事すら躊躇うだろう。
いるとすれば、余程の淫乱だろうな。
手を出しまくっていると言うのはあくまでも噂で、事実ではないのだが…。
だが、こいつに関しては部屋には勝手に入って来るし、俺の目の前で無防備な姿を晒す。
初めて会った時からこんな感じなので俺はこいつに「何も知らないのか?」と聞いてみた。
知らないのなら噂を教えてさっさと追い出そうと思ったからだ。
基本的にプライベート空間に他人が居るのは好まない。
しかしこいつはあっさり「知っていると」答えた。
更に「だからアンタに興味があるんだ」と言った。
変な奴だと思ったが、こいつはそれからほぼ毎日このスタジオにやってくる。
来ても仕事をしていたり寝ていたり様々だが、初対面からそろそろ1ヶ月。
俺の空間にこいつがいることは自然になっていた。
「アンタが下手だからあの人の下半身頑張れないんじゃないの?」
そう言って無邪気に笑うこいつに俺は近付き、そして顎を掴む。
「試してみるか?」
俺の問いかけにこいつは頷く。
いつもそうだ。
俺が誘えばいつでも乗ってくる。
まだガキのくせに艶っぽい瞳で俺を見る。
こいつがどういうつもりかは知らないが、俺はする気が無いのに誘ったりはしない。
こいつが頷くのなら俺は美味しく頂くだけだ。
「んっ…んん……」
唇を合わせただけで漏れる吐息は、その辺の女なんかより色っぽくて俺は結構気に入っている。
俺の舌に絡み付いてくるこいつの舌は妙にねちっこく、イヤラシイ…。
…ガキのクセに…。
「本宮さーん、居ますか?夏川でーす」
入口から大声で俺を呼ぶ声。
夏川とは大間の恋人だ。
もう少し澪と遊んでいたかったが…仕事だ。
「大間はここには居ない。探して連れてきてくれないか」
俺がそう言うと夏川は「はーい」とスタジオを後にする。
俺は澪から離れた。
不満気な瞳がまた可愛らしい。
計算なのか天然なのか定かではないがなかなかいい反応だ。
「仕事の時間だ」
「あっそ」
そう言うと澪はPCを取り出して仕事を始める。
まだ帰る気はないらしい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 17