アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
本宮side2―4
-
「お前…なんであの日から一度もここへ来なかったんだ?」
傷付いた様な表情で俺を見る澪。
何故お前がそんな顔をするんだ。
「そんなの…あんな事されて…来れる訳ない…」
「また抱かれると思ったのか?それとも…俺に会うのが嫌になったのか?」
「…っ」
言葉を詰まらせ俯く。
そして澪は口を閉ざしてしまった。
まだ…何も答えてないのに…。
「今日は写真撮るつもりはない。俺はお前が何故ここへ来なくなったのか…その理由が知りたいんだ」
騙されたとでも言いたげな顔。
しかし諦めたようにため息を一つついて、投げやりに俺の質問に答えた。
「あの日…写真撮られるなんて思ってなくて…気まずくて来れなかったんだよ…」
「何が気まずいんだ…俺はわざわざお前に見せたりしない」
「だから…その…あぁもうっ!!
あの日、アンタとSEX出来てすげぇ嬉しかったのに最後アンタずっと写真撮ってるし、俺…被写体の一人だったんだと思ったら…すげぇ辛くて…。
そんなの解ったらアンタの所に来る勇気なんて出なくて……」
始めは勢い良く話していたこいつはいつの間にか涙目になっていて、今にも泣き出してしまうんじゃないかというほど俺の目に弱々しく映った。
そんなこいつをたま写真に収めたくて俺は思わず近くにあったカメラのシャッターをきる。
「っ!!エロい写真を撮るのが仕事だろッ!!こんなの撮って……そんなに俺を被写体にししたいのかよ!!」
「したいよ」
すでに泣いてしまったこいつを俺は抱きしめた。
何故そうしたのかは解らないが、その時はそうしたいと思った。
「そんなに俺をからかって楽しいかっ!!」
「からかってない。
お前は綺麗だから写真を撮りたくなるんだ。
その瞬間のお前を俺のものにしたくて…。
さっきお前は被写体の内の一人だと言ったがそれは違う。
仕事の時はいい写真を撮るためにモデルを仕上げていくが…お前は…完璧なお前を写真に残しておきたいんだ……解るか?」
澪は俺の腕の中ですっかり大人しくなっていた。
俺の言った事はあまり伝わっていない様だが…。
俺もこれ以上どうやって伝えていいか分からない。
だから俺はこいつを待っている間ずっと考えていた事を言葉にする。
「つまり…お前を全て俺のものにしたい…」
2度目の涙。
それでもさっきとは違って見えるのは俺の考え過ぎだろうか。
涙を隠すように俺の胸におさまる澪。
こいつが顔を上げたとき何と言って来るのだろう。
その言葉によってさっきの涙の理由が解るような気がした。
END
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 17