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友達のお見舞いに行ったらいきなり襲ってくる鬼畜野郎に恋してしまいました
6.
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病院に着いて、まずはその俺が剣道を教える相手と顔を合わせた。
奏里が呼び出してきて、連れて来た男はなかなかかっこいい。
高牧 晴(たかまきはる)と名乗った男は金髪にピアス、整った顔で、「イケメン」という言葉が良く似合う。
…まあ、ピアスは今度没収するけどな。
剣道にピアスは危ない。
初対面で身長バカにしてくるあたり、良い性格してるぜ。
気にしてんのに…っ!!!
晴が病院を後にして、奏里と2人になる。
「どうよ?」
「何がだ?」
「晴。…強くなりそうでしょ?」
にんまりと笑って言う奏里はタチが悪い。
そんなの当たり前だ。
「ああ。…タッパもあるし、筋肉もそこそこついてる。あと、ありゃあ何やらせても何でもソツ無くこなすタイプだな。
…それに、あいつには、守るもんがあるから。
すぐに上達すると思うぞ!」
でっしょ〜、なんてまるで自分のことのように得意げに笑う奏里は、晴のことが好きなのだろうか。
人の感情の機微に少しだけ敏感な俺の直感がそう告げていた。
が、指摘するような野暮なことはしないでおくさ。
先に奏太の病室に奏里が入って、間もなくして呼ばれる。
びっくりする奏太の顔はガーゼだらけで、見ていて痛々しい。
けれど奏太の笑顔は曇っておらず、いつも通りの可愛らしい笑みだった。
と、そこでドアの外に気配を感じる。
シロカワ組の話をしていたので、他人に聴かれたらまずいかもしれないと思って奏里を窺う。
いつも通りなテンションに、ああ、知り合いなんだろうなと思った。
俺が気付いたのに奏里が気づかないわけがない。
だから俺も無視することにして、再び会話に加わった。
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