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友達のお見舞いに行ったらいきなり襲ってくる鬼畜野郎に恋してしまいました
7.
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突然、奏里が大きな声を上げた。
「ところで、西川せんせー?
盗み聞きは良くないよん!」
「あちゃー、ばれてたぁ?」
そう言って出てきたのは、長くて緩い天然パーマがかかった髪を持て余し、分厚い眼鏡をかけた背の高い男だった。
眼鏡を取ればかなりのイケメンだろうということを容易く想像させる顔立ちをしている。
名前は西川透、シロカワ専属の医師だということを紹介され、へぇ、と思いながらその医者を眺めていた。
すると、視線を感じたのか西川が俺の方に振り向く。
眼鏡の奥にある瞳がやけに悲しい色を帯びているのが気になって、吸い寄せられるように目が離せなくなった。
「…ん〜?」
西川は小首を傾げながら俺を上から下までまじまじと見つめる。
「な、なんすか」
そんなに見られると、なんだか小っ恥ずかしい。
目を離したくても離せなくて、しばらくして、西川から衝撃の言葉が放たれた。
「ん〜…おチビちゃん」
「んなっ!?チビじゃねぇ!!!!」
チビっていうのはタブーだ!!
今日は晴といい西川といい、失礼な奴が多すぎる気がするぞ!!!
「ムキになっちゃってぇ〜。
奏里ちゃん、ちょっとこの子借りるね?」
そう言うと、西川は俺の死角から腕を回しひょいっと身体を持ち上げる。
珍しく頭に血が上ってた俺は、避けることができなかった。
奏里は俺を見捨て、別れの挨拶をしてくる。
「…は!?何すんの!?」
「お楽しみぃ〜☆」
おい、離せよおぉ!と叫んだ俺の声は誰にも届くことなく、廊下に響いて虚しく消えていった。
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