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友達のお見舞いに行ったらいきなり襲ってくる鬼畜野郎に恋してしまいました
9.
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「お待たせぇ〜」
頭をぽりぽりかきながら、西川が戻ってきた。
PCの表にバインダーの数値を手作業で写して告げる。
「とりあえず、今日から僕はきみの主治医だから。よろしくねぇ〜」
「えっ!?」
俺の身体、どこか悪かったのだろうか。
でも身体測定だけで病気ってわかるもんなのか…?
「俺、どうかしたんすか…?」
痺れを切らして聞いてみると、PCの画面から目を離すこと無く逆に俺に聞いてきた。
「ん〜?結構深刻だよぉ〜。
きみさ、何歳だっけ?」
「え、今年で17ですけど」
「17歳の男子の平均身長、わかる?」
「ハッキリと言おう、知りたくもない!」
「え〜、話が進まないじゃぁ〜ん。
教えてあげると、大体ね、170くらいなんだよ。
対してきみは153。低すぎだねぇ〜」
「そんなことを言うために呼んだのか!?
ほっといてくれよ…!」
「話は最後まできいてね?
本当に問題なのは、きみの体脂肪率の方なんだ」
「…???」
「きみの体脂肪率、3.2%なんだけどね、
剣道やってるって言ってたけど、さすがに鍛えすぎ。
筋肉に負担がかかりすぎて、きみの成長を邪魔してるんだよぉ〜」
「…え」
「ドクターストップってやつだね。
きみ、当分剣道は控えるように」
そう言われると、納得することがいくつかあった。
どんなに牛乳を飲んでも背は伸びないし
最近身体に痛みを感じる。
なるほど、鍛えすぎが原因だったのか。
_________でも。
「それはできない」
断られるとは予想してなかったのか、目を見開いて驚く西川。
「…へぇ〜?」
「剣道をしないっていうのは、俺の選択肢の中に無い。
だからこのままでいい。
せっかくなのにすみません」
「ん〜…じゃあ、週一で休みとかでもいいよ。
とにかく運動量を少し減らさないと…」
「一日の遅れを取り戻すには、三日かかるんです。
本当に申し訳ないけど、無理だ」
俺が頑なに拒むもんだから、西川は大きくため息をつく。
「…実力行使しかねぇか」
あまり聞こえなかったが何やら呟いて、席を立った。
「きみの気持ちはわかったよ。
でも、毎週金曜日の…そうだね、きみの稽古が終わった後でいいや。
診察受けに来てぇ〜?
それまでにどうするか考えておくからぁ」
「はい。…ほんと、すんません」
「…しょーがないコ。
ほら、もういいよ。また明後日ねぇ〜」
「はい、ありがとうございました。
……そうだ!診察料!」
「初診だし、シロカワのよしみで無料にしたげるぅ〜。
ただし、明後日はたぁーっぷりもらうよ?」
「うへ…、ちゃんと金持ってきます」
「あはは、ジョーダン♡
じゃあねぇ〜」
まさかこのときは、本当にある意味高い診察料を払わされるとは思っていなかった。
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