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友達のお見舞いに行ったらいきなり襲ってくる鬼畜野郎に恋してしまいました
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「ご飯だよぉ〜、っと。
なんで丸まってんの?
おチビな体を更にちっちゃくしたいのぉ〜?」
「ちゃうわいっ!!!」
反射的に飛び起きて噛み付くと激痛。
すると、さっきまで布団の中にいたからわからなかったがめちゃくちゃ良い匂いがした。
「うまそう…」
「まだ見てすらいないのに?
おチビちゃんは食いしん坊だねぇ〜」
「チビじゃねぇ!!!」
お盆に乗っけられてやって来たのは、…雑炊?
あと牛乳。
「炭水化物取らないと体脂肪率減っちゃうからねぇ〜、ご飯がメインで野菜もたっぷり、たんぱく質は少なめの雑炊にしてみたんだぁ」
食生活から変えようと思って、という睡眠薬を飲まされる前の言葉はホントだったのか。
…てっきり。
「口実かと…」
「ちょっとぉ〜、僕これでも医者なんですけど?
お客さんの面倒くらい見るよ」
なんか違和感。
なんだろ。
ん…?お客さん?
「患者さんじゃなくて?」
そう言うと、なんとなく気まずそうな顔をしながら西川はお盆をベッドサイドのテーブルに置いた。
「患者さんって単語、きらい。
心を串刺しにするなんて笑えない」
「は?心を串刺し??」
「患、って漢字。
脳筋だから漢字は苦手かなぁ〜?」
「むしろ得意だわ馬鹿ッ!!
脳筋じゃねぇよ!!!」
患、という漢字を思い出して納得した。
なんか…笑える。
「はっ、はははははっ!
お前みたいなサイテーな奴でも、優しいとこもあんだなっ!」
「は、はぁ〜?
ばっかじゃないの!!」
「照れ隠しに茶化しちゃってさ…ははっ!」
「るっさい!!
早く食べて、冷めるでしょお!?」
雑炊をレンゲで口に押し付けられてモグモグと咀嚼しながら、西川の意地悪でも最低でもない一面を見た気がしてニヤニヤが止まらなかった。
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