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友達のお見舞いに行ったらいきなり襲ってくる鬼畜野郎に恋してしまいました
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「ん、んなわけ…!!!!!!!」
『ないの?』
「な…くはないわけじゃないわけでもない、けど…」
『あはははは!春かわいーっ!!!』
「るっせーぞ師匠!!
いくら師匠でも怒るからなッ!?!?」
『普段冷静な春が身長のこと以外で怒るなんて珍しー。
よっぽど処女奪われたのがショックだったのかなっ?』
「ショックじゃない方が頭おかしいだろ!」
『でも、満更でもなかったりして!
だって春、声の感じからして別に怒り心頭ってわけじゃないでしょ?』
「…え、」
『無自覚?
あははっ!春恋愛経験少ないもんねっ!
まあまあ、あたしの言うことは気にしないで!』
「……」
『あ、春!西川先生から色々きいたよ。
剣道しすぎでドクターストップかかってんじゃんか。
あんた毎週土曜日は道場出入り禁止!素振りも禁止!
竹刀と木刀は金曜日にぜーんぶ道場に置いて行くこと!!』
「はぁっ!? そんなん聞けねーよ!!」
『師匠命令です!従いなさいっ』
「こんなときばっかり師匠ヅラしやがって…」
『師匠って言い出したのはあんたでしょー。』
「ちぇ…、わかったよ!ちくしょー!」
『よろしい!
道着は注文しとくから。
高級っていってもピンキリだけど、どんなのがいい?』
「…いや、着慣れてる方がいいからいつもの。」
『ふーん?
どうせ西川先生がお金出してくれるんだから100万くらいのやつ頼んじゃえばいいのに』
「そんなん買わねーよ!」
『ははっ、わかったわかった。いつものね。
明日の稽古は予備の使えばいいよね?
来れなさそうなら教えて?』
「ぜってー行く!!!」
『はいはい。無理しちゃだめだよー。
お大事に!』
「うぃーっす…」
電話を切って、とりあえずリュックの中にまた仕舞った。
奏里に言われたことが頭の中に何度もこだましている。
『怒り心頭ってわけじゃないでしょ?』
ほんとだ…俺、怒ってるといえば怒ってるけど、怒り心頭ってほどではない。
…何故だ?
普通ならボッコボコにしてしまいたくなるほどの行為をされたはずなのに、さっきも和やかに談笑なんてして。
あまつさえ、拗ねる西川が可愛く見えた、とか…
「…ん?」
そのとき、リュックの中に見慣れない茶色いものが見えた気がした。
不思議に思って取り出してみると、やけに分厚い茶封筒だった。
「こんなのあったか…?」
封を開けてみると、
…札束。
それを西川が入れたものだと理解した途端、俺はブチ切れた。
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