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友達のお見舞いに行ったらいきなり襲ってくる鬼畜野郎に恋してしまいました
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長いこと散らばった金を睨みつけていたが、さっき投げつけた時に痛めた腰がどんどん酷くなっていることに気付いた。
明日の稽古が最優先。
本当に言いようが無いほどの感情が腹の中に渦巻いているが、安静に、つまりはベッドに戻ることを決意する。
下駄箱の上に弁当箱が乗っているのを見つけて、ついでにそれを猫のように背筋を伸ばして取った。
罪はないはずの諭吉さんに、それでもふんっ、と顔をしかめてから全ての荷物を引きずりながらまたズルズルと這って寝室に戻る。
裸だから床が少しだけ冷たい。
廊下の半ばで小休憩をとりつつ、おでこを床にくっつけて頭を冷やすことにした。
「う〜…」
スゥッと熱が引いて行くのはわかったが、怒りが引くと今度は軽く落ち込んでしまう。
落ち込むのは、良くない。
落ち込むことは、次の行動に繋がらないから。
うじうじしてたら行動力が無くなってしまう。
「…よしっ!」
とりあえずお昼ご飯を食べるまで何もやることも無いし、ベッドで思考に耽ることにしよう。
それで考えるんだ。
これから、どうするのか。
そう決めて、また寝室へと戻った。
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