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友達のお見舞いに行ったらいきなり襲ってくる鬼畜野郎に恋してしまいました
メリークリスマス!3
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「な、なな、何でお前がいるんだよっ!!」
「え〜?年上の大人相手にお前呼ばわり?
随分と生意気なおチビちゃんですこと…」
「チビじゃねえっつってんだろ!!
質問に答えろっつーのっ!!」
今にも胸ぐらを掴んで飛びかからんとする俺を見たちぃが慌てて止めた。
「まあまあっ!
あのね、奏里が呼んだんだよ!」
「はぁ!?なんであいつこんな奴を…」
そこで、久しぶりに会った奏里のとーちゃんが楽しそうに笑う。
「確か、『そのほーが春が喜ぶから♡』とか言ってたかな?」
奏里のやつ…!
俺は頭を抱えてしゃがみこんだ。
すると西川は俺の横に同じようにしゃがみ、背中を撫でて慰める…フリをして背筋を怪しい手つきで触った。
「…ッ!?!?」
「そんなに落ち込まないでぇ〜?
どうせなんだから、クリスマスを楽しもうよぉ」
「…くそっ、触んな!」
繰り返されると顔が赤くなる。
周りに沢山人がいる状況で、これはまずい。
助け船を出してくれたのは、意外にも晴だった。
「西川先生…、その辺にしてあげたらどうです?
そろそろ、千夏も計画?説明してやれよ」
そこであっけにとられていた千夏はようやく正気に戻ったのうで、少し慌てた様子で口を開いた。
「や、ごめん、まさかそういうことだとは…
あ、計画ってほどのものじゃないんだけどね?
とりあえず、まだちょっと早いけどこれ配っちゃおうかなっ」
そういうことってどういうことだ?
疑問が解消されないいまま全員に配られたのは、クラッカー。
「城川パパが毎年通り普通に帰ってきたフリをするから、それの後ろに足音を忍ばせてついていくでしょ?
それで、リビングに入った瞬間に奏太くんに向けてこれを鳴らして『メリークリスマス!』って言う、ってだけの簡単なプランです」
「ま、難しいこと考えてもおチビちゃんは理解も実行もできないもんね〜?」
「チビじゃねぇし理解力がないわけでもねーよっ!!!
ほんっとお前はいちいち俺を苛つかせるのがお上手だよなぁっ」
「いやん、照れちゃう♡」
「嫌味だ気付け!!!!」
遠くでちぃと晴がため息をつきながら「痴話喧嘩にしか聞こえない…」と話していたのは聞こえないことにして。
奏太のとーちゃんが「はっはっはっ、仲がいいなぁ」と笑っていたのも聞こえないことにして。
とりあえず俺は西川から一番遠い位置をキープしながら長くはない奏太のいる城川家への道のりを歩んだ。
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