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友達のお見舞いに行ったらいきなり襲ってくる鬼畜野郎に恋してしまいました
メリークリスマス!4
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「ただいまー」
そう言って家に入っていく奏太のとーちゃんがの後に続き、こっそりと靴を脱いで、こっそりとクラッカーを構える。
なんかこういうの、忍びみたいでワクワクすんな!
「心までちびっこなんだねぇ〜?」とか言われるのが想像に難くないから、口には出さないけど。
玄関まで出迎えてくれた奏里がニヤリと笑って、指揮を執る。
(いくよ?せーのっ)
「「「「「メリークリスマス!」」」」」
パーン、と小気味よくクラッカーが鳴って、それに驚いた奏太が尻もちをついた。
…あざとかわいい。
びっくりしてる奏太にみんなが次々と声をかけ、状況に追いつけていない奏太はろくに返事もできないままアワアワしている。
しかし、晴が手を差し出してすぐに顔を真っ赤にさせて晴の手を借り立ち上がった。
初々しいなぁ…
ぼんやりと眺めていると、肩にずしりと重みがかかった。
「おチービちゃん♡」
「うわ、なんだよ肩組むなよ気持ち悪い」
「そこまで言われると傷つくんですけどぉ。
ね、さっき廊下ですっごく瞳が輝いてたよね?
ああいうの好きなんだ?
もしかして、忍びみたい!ワクワクする!
な〜んて思ってたぁ〜??」
「!?!? ち、ちがっ…そんなわけ、」
なんでバレてんだ!?
俺そんなに顔に出てた!?!?
「ふふっ、かぁわいい〜♡
おチビちゃんは心までちびっこなんだねぇ〜?」
なんでもお見通しなその態度に苛ついていたが、西川が俺の想像と全く同じ反応をしたので少し溜飲を下げた。
俺だって、お見通しだもんね。
「ふんっ、そう言うと思ったぜ…」
「あら?それほんとぉ〜?」
そのタイミングで1人1人にシャンパンかシャンメリーが入ったグラスが回ってきて、手に取る。
大人はシャンパン、子供はシャンメリー。
でも俺、シャンメリーとか飲んだことなかったりする。
飲み物は、水、お茶、スポーツドリンク。
それしか飲まないので、そもそもジュースとは無縁なのだ。
奏太のとーちゃんの音頭に合わせて、再度「メリークリスマス!」と言ってグラスをぶつけ合う。
西川にも社交辞令的に渋々同じことをすると、眼鏡の奥の瞳と目が合った。
「…楽しいクリスマス・イブを」
にっこりと微笑みながらそう言って、西川は自分のグラスを一気飲みした。
…あれ、酒だよな?
そんなにガバガバ飲んで大丈夫なものなのか。
なんだか負けたような気分になって、俺もグラスに入ったシャンメリーを一気に飲み干した。
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