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予兆
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「新婚生活みたいだな」
後ろからふわりと抱きしめたまま、菅井さんが言った
顔が赤くなってるのが自分でもわかる
「あれ、壱、照れてる?」
面白そうに頬をつねってくる
「…そこのお皿とってください」
「はいはい」
くすりと笑い、お皿を取ってくれる
この人にはなんだか一生勝てない気がする
食事の用意ができ、小さな机に向かい合わせに座る
が、きょとんとしたまま、菅井さんは食べようとしない
「えっと、、どうしました?」
聞こえてるのかと疑問に思いつつ、聞いてみる
「俺の分だけか?」
「はい、今食欲ないので。気使わなくていいですよ?」
僕がそういうと菅井さんは、ため息をついた
「食欲なくてもちゃんと食べなきゃ駄目だって言ってるだろ?また倒れたらどうするんだ?」
週に1度の健診で、毎回のようにその言葉は聞いていた。それでも少食の僕はあまりご飯を食べられなくて栄養が足りずに倒れた事もあり、健診では必ず点滴をされていた
「今までは医者として言ってたけど、今日からは恋人として言わせてもらう」
真剣な目で言われたが、昨日の行為で体力を消耗した僕には、胃が食事を受け付けない気がした
「ごめんなさい、今はほんとに食欲なくてっ……………!」
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