アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
開始
-
慌てて携帯の画面で確認してみると、くっきりと首筋に数個の鬱血した痣が張り付いていた
全く気づかなかった…
これが色んな人に見られてたと思うと段々と恥ずかしくなってくる
かぁっと頬が火照るのが自分でもわかった
「皆にも気づかれてたかな、」
「ま、じっくり見ないと分かんねえよ?」
寒がりの僕は、春のこの時期はまだ学ランの下にフード付きのパーカーを着ていた
そのおかげでそれ程、首が露出されていなかったのが不幸中の幸いだ
「なんでこんな見えるところに…」
「確実に虫よけだろうな」
愕然とする僕に同情するように草野はそう言った
「さてと、帰るか」
数本の煙草を吸い終わった草野は、立ち上がり、大きく伸びをした
「壱、後ろ乗ってくか?」
「うん、お願い」
夕暮れ時
少し肌寒い風の中を自転車が切っていく
その風を避けるように、草野の背中にしがみついた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 182