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Ⅰ.. 転入生情報
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それにしても、転入生か…
「…転入生、グレた子犬だったらクラスに馴染めないよね」
正座をしたままポツリと呟いた言葉に、視線が集まる。
くぅちゃんがふわりと微笑んで、そうだね、と言った。
「なちはぁ優しいねぇ」
「えへ、そう?さすが皆のなち様でしょ?」
へらへらと笑い出すとすかさずあきらがくぅちゃんを睨む。
やめて、僕の天使が怖がっちゃう!!
「おい望月。調子乗らせるなよ」
「あは、ごめんねぇ」
「謝る気ねーよな」
可愛らしい笑顔のくぅちゃんに、ともくんが笑う。
くぅちゃんに褒められてふわっふわに浮かれる僕に、あきらはため息をついた。
「それよりだよ、そろそろ僕もクッキー食べたい」
指を指して言うと、僕に見せつけるようにあきらがクッキーを食べる。
残り少ないクッキーから目を離さず、食べたい食べたいと騒ぐと、ゴツンと拳骨をされた…何故だ。
「いいか、お前は反省しろ。授業中に騒ぐなって何回も言ってるよな?部長ならその大切さ分かるだろ?」
「…はい」
じんじんと痛む頭を押さえ、絶対にもう騒がないと何回目かの誓いを立てながら静かに返事をした。
結局、3人が残してくれたクッキーは2枚だけでした。
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