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Ⅱ.. 僕らと1匹
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「狂犬だ狼だって、君のことを生徒が怖がってたんだ。けど、僕らは子犬が怯えてる様にしか見えなかった」
「ここの生徒には俺がイヌ科の動物にしか見えねぇわけ?」
今はそんなツッコミ要らないんだよ子犬ちゃん。
それまでの経緯を話し終わると、子犬は納得した様子で僕の頭を撫でた。
「んで、抱き締めたいになったわけな」
「そう。僕らは君の味方だよ、もう怖がることないでしょ?」
「…どうだか。まあ、そいつらチビの仲間だろ。それなら別に、信じてやらなくもない、かな」
ふん、と顔を逸らして真っ赤な耳を晒していらっしゃる子犬ちゃん。可愛すぎん??
きゅぅうんっ!と締め付けられる心臓、我慢できずに子犬に抱きついた。
「俺は終わり。次誰?」
見事(?)伏線を回収できた僕を見て、ベンチの方を見る。
「じゃあ俺」
そう言って手を挙げたのは、ともくんだった。
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