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Ⅲ.. 子犬への牽制
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くぅちゃんの事が気になり過ぎて授業が身に入らない僕は、授業を抜け出して屋上に来ていた。
ベンチに寝転がり、青空を眺めながら考える。
子犬の事があってから避けられてる。たまに会っても辛そうな顔でどこか行く。くぅちゃんは親衛隊に入ってから、感情を隠すのが余計に上手くなった。けどね、作り笑顔なのはバレバレだよ。
あ、昨日は子犬の様子もおかしかったかも。僕を見ながら考え事してるみたいな。くぅちゃんの話題の時に不自然に黙り込んだから、子犬も関わってるのは明らかだよね。
…って、待てよ。これ、誰の問題だ?
子犬とくぅちゃん?それとも、僕とくぅちゃん?
僕とくぅちゃんなら話し合えばいい。
けど、子犬とくぅちゃんだった場合、話し合いになんてならないよな。
それなら…!
いい案が浮かんだと体を起こした時、カタン、とドアの向こうで音がした。
「誰?」
僕は扉を開けて階段を覗き込んだ。
「…」
人の気配は確かにした、でもそこには誰もいなかった。
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