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其の一
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野宿続きだった一行は何日か街に滞在することにした。
ある日の昼。
「なぁー八戒さんよー」
「なんですか?」
「お悩み相談、聞いてくんねぇ?」
「はぁ…惚気ですか?」
八戒がこう言うのも無理はない。
この前は何だったか。あぁそうだ、『三蔵様にもっと積極的になって欲しいんだなぁ』だっか。もちろん性的な意味で。
その前は『三ちゃんが目ぇ合わせてくんないんだけど俺なんかしちゃったかね?』と。
結局目を合わせるのが恥ずかしいだけだったり。
更にその前は『三蔵って性欲無いの?』とかもう知りませんよ自分で聞いてくださいって感じです。
「いや、ホント今回は深刻な悩みなのよ。」
「…」
「三ちゃんったら俺の名前全然呼ばないの。
『オイ。』とか『貴様。』とかさー良く
て『お前』な訳よ。どうよ?」
「………」
「やっぱりさー恋人には名前で呼んで欲しいわけよ。ちょっとは素直になってくんねぇかなー」
「…あいにく僕の恋人は最初から名前でしか呼ばないので、呼ばせ方なんて分からないですよ?」
「そりゃそうだけどさー頼むよ八戒、なんかアドバイスねぇ?」
名前で呼べよ。くらい言えばいいものを…というかすることしといて今更名前で呼ばせたいなんてほんと今更すぎませんか?
「でしたら2つほど方法はありますが…」
「何?」
「一つは三蔵に悪いですし、まあ多分いずれなると思うので、もうひとつの方を教えましょう。」
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