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Strangle (葵side)
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地面がグニャグニャと歪むような気持ちの悪い感覚に耐えながら、ゆっくりと足を進める。
頭痛が治まることなく、痛むこめかみを押さえた。
そういえば、保健室に運んでくれたのは潤だったのだろうか。
だとしたらさっきの自分の態度はひどかったかもしれない…
今更の後悔に溜息をつく。
あの時、浮上してきた薄い意識の中で先生と潤の会話が耳に届いた。
僕を病院に連れて行こうと話しているのを聞いて一気に意識を引き戻した。
病院には行きたくない。
体の傷がばれるリスクが高すぎるから。
結局逃げるように保健室から出てきてしまった…
再び重い溜息を零した時、家に着いた。
とにかくこの怠い体を休ませたい。
しかしドアの先にそんな優しい現実はなかった。
「おかえり」
感情の読めない声に、顔を上げる。
僕を見て笑顔でそう言った一条は、ゆらりと立ち上がりこちらへ歩み寄ってきた。
何故か足が地面に張り付いたように動けなくなる。
怖い。近づいてくるこの男が何を考えてるのか全く読めない。何をするつもりなのか全く判らない。
得体の知れない恐怖心が胸を覆い尽くした。
一条に目の前に立たれ、震える膝が折れそうになった時、強く腕を掴まれ床に押し倒された。
「いった…」
いきなり倒されたので受け身を取れず、床に後頭部を強く打ち付け目が回る。
「あー、ごめんごめん。ちょっとイラついててさ。
今日でテストも終わったでしょ?ちょっとヤらせてよ」
いつもにも増して強引な一条に今の自分が抗えるもなく、働かない頭では言い返すこともできなかった。
「君の母親は最近なんかおかしいし、こっちはこっちで何してもツキが回ってこないし」
「…ツキ?」
「パチンコとか競馬とか。楽にも儲けようと思ったのに、損ばっかだよ」
それで家にいないことが多かったのか。
…損した分のお金はどうしたんだろう。
頭の片隅でそんなこと思ったかすぐに掻き消された。
「いっ」
ワイシャツをぐっと引っ張られボタンが弾けた。次にズボンのベルトを乱暴に抜かれズボンを引きずり下ろされる。
一条は片手で僕の両手首を押さえ、もう片手で僕の後孔に触れた。
荒々しくそこを開かれる。
指が二本入ればすぐに勃起したモノが当てがわれた。
ろくに濡れてもいない孔が、中に入ってくるそれで無理矢理広げられる。
「む、無理っ、い、た…」
「無理じゃねーよ。ほら、入った」
下腹部の圧迫感に吐き気がする。
僕の中心は萎えたままだった。
「ほっそい首……」
そうボソリと呟くと、一条は僕を拘束していた手を放し、突然両手で僕の首を絞めてきた。
「かっ……あ……!」
喉仏を潰すように強く押され、喉から変な声と掠れた呼吸音が漏れた。
「凄いね、首絞めたら中締まったよ。
本当にMなんじゃない?ほら、ここも勃ってきた」
生理現象だ。
でもそう言い返すこともできない。
「は、な………て」
頭に血が上り顔が熱い。
目の裏も熱くなり、歯茎が浮く感じがした。
焦点が合わなくて、目を泳がせる。
頭が朦朧として苦痛が鈍くなってきた時、一条は手を離した。
「はあっ、あ”、、はっ…、はぁっ…」
必死で酸素を吸い込むが、一条は僕の呼吸が整うのを待たずに腰を振り始めた。
「中、ドクドク言ってる。イッた後みたいだ」
「いた、い……はあっ、やだ…っ」
行き場の無くなった手が床を掻く。
「そろそろイくよ」
絶頂が近づいてきた一条はまた僕の首を絞め、より深く突いた。
「ひあ”っ」
また頭に血が上り、無意識に腰が浮き、足が痙攣する。
一瞬、目の前が真っ白になった。
中に熱を感じた直後、首から手が離れた。
「イっちゃったね。やっぱり痛いの好きなんでしょ」
肩で息をしながら自分の腹に目をやると、そこには白濁としたものが付いていて、それを見て初めて自分が達したことに気づいた。
快感も何もない行為で達した意味が分からなくて、まるで他人事のように感じる。
倦怠感と疲労で起き上がる力も出ない。
起き上がろうとも思わない、それくらい脳みそが働かなかった。
その時、玄関の鍵を開く音が聞こえた。
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