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「…順番、おかしくね?」
おそらく。キスと告白なら、告白の方が先じゃないか、という順序のことを言ってるんだろう。
そんな古風なルールを持ち出して。深山の唇が不満そうにとがる。この唇に触れたのだ、今。
そしてまた唇を覆うように深山の手が動いて。蒔田はゆっくりと腕をつかんでその動きを封じた。
「いやいやいや」
三回目とかいらねーよ!
蒔田の意図を察知して、焦って暴れる深山と。それを封じ込めたい蒔田とが、軽く取っ組み合いの様相になる。
後ろにあった扇風機の首が衝撃でぐわんぐわんと揺れた。
「2回目しろって言ったのミヤさんじゃないすか」
「言ってねーし!」
×××××
折れたのは蒔田の方だった。もちろん本気を出せば、力では当然上背のある蒔田の方が勝るに決まっている。だけど、ここでそんな力を使って深山を組伏せるのはなんか違う気がした。
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