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いまだ正座のままの蒔田は、前のめりになった深山にぐぐっと後ろに追い詰められる。形勢逆転というやつだ。
オンナノコ座りは骨格的に男には無理だから、これ以上は…いう角度で蒔田が静止すると。わずかに深山が蒔田を見下ろす形になって。
間近でみるその顔は、さっき可愛いなどと思ってしまったことが嘘みたいで。どちらかというと獲物を狩る動物を彷彿とさせるような顔をしていた。
「ミヤさん。目が…」
怖いっす、という言葉は、蒔田の沽券に関わる気がしてかろうじて飲み込む。
その黒目がちな目の中に、大きく自分が映るのを不思議な気分で蒔田が見ていたら。それがそのまま近づいてきて。とっさに「食われる」と蒔田が思ったその時。
「お前に主導権は渡さねー」
そう呟いて、蒔田の唇に食らいついてきた。
目をつぶるヒマもなく。ふに、という柔らかい感触がぶつかって、すぐに唇は離れていった。
そして無駄に色っぽい、だけどこれ以上ないくらいエラソウな態度で、深山は言い放った。
「3ヶ月早い」
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