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3.5-8
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可愛いなんて口に出せないし、「キスしていいですか」なんて聞けないけど。なんかこう、衝動が押さえきれなくて。
蒔田はとおりすがりに深山の頭のてっぺん辺りに口づけて、向かいに座る。突然のことに動揺している深山をよそに、何でもない風を装ってホットケーキにナイフを入れた。
「ホットケーキ」
「え」
「冷める前に食べてくださいね」
「わかってるし!」
蜂蜜とバターをこれでもかとかけて、わたわたとホットケーキを頬張る深山の顔を眺めて。次はやっぱりクリームとかフルーツを準備しようなんて。幸せをかみしめた。
皿の上のホットケーキもほとんどなくなった頃。
「逆にマキは、イヤじゃないの」
一心不乱に食べていた深山が、口を開いた。
「え」
「マキの家に…俺のものが増えて」
そういうの、縄張り的に、どうなの。空になった皿をクルクルと玩びながら上目遣いでたずねる。
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