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「先に、お昼の準備しちゃいますね」
今から準備しても、煮込んだりすれば食べる頃には昼には少し遅いくらいになる。
玉ねぎを切ろうとして。
ほとんど調理に使ってなさそうなシンクの横に、包丁とまな板が並べて準備されてるのを見て。蒔田はさっき米が炊けるのを嗅いだときのように胸の奥がほっこりするのを感じた。
「なんか手伝う?」
びっくりするような台詞が、後ろからきて。自分の部屋なのに所在なさげな深山が見えた。蒔田の部屋にいるときのほうが、堂々としてて部屋の主のように見える。
じゃあ、皿を。
そう言いかけて、果たして深山の部屋にそれがあるのか、と蒔田は急に不安になる。が、深山は、「ん」と短く返事をして、シンクの上を指さした。
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