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「話すとなげーから、風呂、入ってこいよ」
俺はちょっと電話しなきゃなんねーから。
スマホと充電器を小さいリュックから取り出しながら、あたかもここが、自分の部屋であるかのように風呂をすすめた。
いつもと違う順序で送り出されて、蒔田は落ち着かない気持ちのままシャワーを浴びる。
今日一日で起こった、激動のあれこれを思い出しながら(その大半は新幹線の車内に集約されるけれど)、いつもより長めに熱い湯に打たれてから出ていった。
「おつかれー」
手をヒラヒラとふる深山の、電話の用事はもう終わったんだろうか。スマホは床に、充電器に刺さったまま放り投げられている。もうすっかりいつも通りの表情になって、ソファに埋もれるように座る、見慣れた姿にほっとした。
×××
交代で、深山もシャワーに入って、出てきたら。ようやくおさまるところに、全てがおさまった感じがする。並べた布団の上にあぐらをかいて向かい合って、これから始まるのが、色気がある話じゃないところも、元通りだ。
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