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比較的大きめの駅で席が空き、すわったものの、新幹線での仮眠がきいたのかこの車内で寝るつもりはないようだ。深山は、内ポケットからiPodを取り出してイヤフォンをつけた。
隣に人がいても気にしない。マイペースを崩さない。蒔田がいつの間にか深山のペースに巻き込まれて、行動をともにして数時間。
ハプニングがあったけど、不快感はないし、深山の態度の遠慮のなさが逆に心地よくなってきている。さっきは嫌みっぽくいったけれど、その遠慮のなさのぶんだけ仲良くなれたような気がした。
蒔田も自分のタブレットを出す。新幹線でシャッフルして聴いた分を避けて再生してみる。入っているのは洋楽メイン。声に透明感のある、女性シンガーが最近のお気に入りだ。
PVを見ながらぼんやりしていると、くい、と袖をひっぱられた。
「何聴いてんの?」
深山が興味深そうに覗きこんできた。近い。
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