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8月にはいっても、お盆までは相変わらず、バイトと家との往復ばかりで。二、三日に一回くらいのペースで深山が蒔田のアパートを訪れるという生活が続いた。
あれから。初めて深山をアパートに泊めてから、もう何度になるのか。来るたびに数えるのをもうとっくにやめていた。いつしか蒔田の部屋に、二人でいるのが普通になっている。
深山はどうしようもないくらい出不精で。遊びに出掛けるどころか買い物にさえ出ようとしない。蒔田が夕飯の材料を買い出そうと誘っても、乗ってくるのは数回に一回程度だ。
大抵は部屋で寝て、待ってる。お陰で自分の部屋なのに、買い物から帰ると「ただいま」っていったり。妙な気分だ。
「今日は、何」
これは夕飯のことで。
昼御飯を食べながら聞く深山の神経がいまいちよくわからないけど。毎回のことなので蒔田も慣れている。今食べてるものと正反対の物を食べたくなるらしい。
ちなみに今食べてるのは冷麺。インスタントの麺を茹でるだけの二食入りの。ここのところ、つい二食入りを買うようになってしまっている。
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