アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2-16
-
「だから。今度やるときはちゃんと言っとけよ」
手元から目線を動かさず、続ける。自分のグラブとか持ってくから。型付け、内野と外野でちげーし。お前の癖あってやりにくいし。
最後の方の深山の声はボソボソ小さくなっていた。しかも、妙な難癖まで付けてくる(たしかに、型付けは人それぞれだけれども)。
でも、これからもキャッチボールに誘ってもいいって。お許しが出た、そう思っていいんだろう。
あの試合の前後の細かいことはまだ聞けない。だけどボールを触ってる深山をまた見ることができる。今はそれだけで十分だ。
はいできた!
どんと置かれたガラスの器に盛られた、サラダの中のレタスは。千切りかって言いたくなるくらい小さくちぎられていて。その細かさの分色々思うところは有るんだろうから。
「俺が作ったんだから、心して食えよ」
サラダを取り分けながらえらそうに言う深山は、だけど、いつものオトコマエな深山に戻っていて。それが蒔田をひどく安心させた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
64 / 360