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早くついたら、ストレッチをするかキャッチボールかなんかしとけばいい、という深山の言葉に乗せられて、結局かなり早く河川敷に向かうことになった。
いつもどおりのジャージ姿で。口笛を吹きながら歩くのは、日曜の朝だし迷惑だからやめてほしいけど、深山のはほとんど音が出てない口笛だからおおめにみよう。
ストレッチをそれぞれでして、軽く肩慣らしをしようかという段階になって。
「お、蒔田くんはやいね!」
「今日もよろしくー」
ずいぶん早く着いたのに、蒔田たちとさして変わらず、早めの時間にグラウンドに集まってくる数人のおじさまたち。
いつものように一番若い蒔田はとても歓待される(次に若いのは、社会人2年目の尾崎さんだ)。
そのうちの一人が、目ざとく深山のことを見つけて声をかけた。
「きみが、経験者のご友人?」
「監督から聞いてるよ。よろしく」
気さくな人たちが周りを囲む。
蒔田は、深山とマンツーマンで話す以外の所を見ることがほとんどない。だから新鮮な気持ちでそれを眺めていた。
「よろしくお願いします」
体育会系の礼儀は身に染み付いてて、深山が深々とお辞儀をした姿はきれいなものだった。
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