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部屋に連れ込み、ドアに内鍵をかける。
精一杯、抱きしめて、千色に身じろがれる。
「新さま、いけません。叱られます、いけません」
小さな消えてしまいそうに小さな声で、千色は私を落ち着かせんとする。
「どうして?どうしてなんだ?ちーは私に会いたくなかったの?」
怖いけれど、身体を離して、千色の顔を覗き込む。
真っ赤になって俯いている。頷くも頷かないも、首を振るも振らないも。
なんにもしない、千色。ただ棒立ちになって、私の腕に揺さぶられている。
「もしかして、答えてはいけないって、言われて来た?」
はっと、顔を上げるから、それが正解だって、私にはわかってしまう。
「誰?もしかして、会長?」
「ち、ちがいます・・・」
「正解だね、これも。どうして、従ったの?」
首を振る、悲しげに横に小さく。千色のふわふわの髪が揺れる。
生ゴミの匂いがする。どんなことをさせられてたんだろうか。
「ちー、お風呂入ろう?」
「え?な、なんで、ですか?い、嫌です」
「私の命令。ロコも一緒に入るかい?」
私達の足元を、好きな千色の帰還が嬉しくて、ぐるぐる走り回るロコを抱き上げ、
戸惑う千色の細腕に抱かせてあげた。
館内通話用の電話を取って、家政婦頭を呼び出す、大至急で。
「30分、立っておりませんが。何かございましたでしょうか?」
「湯殿の準備を、私と、千色の。それから、上がったら、執事頭と共に再度呼ぶから。
説明してもらおう、どんな魂胆で私の千色に、何をさせようとしたのか!
返答次第ではお前たちを解雇する、わかったな。忘れているようだがこの屋敷の人事権は主たる私が持っている。祖父ではないんだ、では急いで準備をすることだな」
この屋敷で古参中の古参の定年間近な老婆が、顔色を変える。
私は、本気で怒っている。
この屋敷は、私が住む段階で、私に所有権が移っていた。
祖父は、この屋敷を出て、会社近くのマンションに居を構えた。
いくら、使用人達が大旦那様と呼んだところで、意見はしても決定は出来ない。
千色が私の袖を引かなければ、おろおろと立ち尽くす老婆にさらに罵声を浴びせていた。
この子が、生来の天使であることを、お前は感謝しなくてはなるまい。
「さっさと、去れ」
私は、こんなに冷酷な声が出せたのだ。そんなことに少しばかり新鮮に驚いた。
◇◇◇
湯殿で、裸になることを拒む、千色。
私はすでに、一糸も纏わぬ姿で、しかも情けないことに、某所が反応している。
「私と、一緒に入るのは嫌か?背中を流して欲しいんだ、ダメか?」
「ふ、服を着たままでは、いけませんか」
「ダメだ。脱いで欲しい」
拒まれれば拒まれる程、見たくてたまらない、千色の身体。
「誘惑、しちゃいけないって、言われています・・・」
千色は、とうとう、大粒の涙を流した。
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