アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
”-1~+1” 王子の最愛の人々 ‐21
-
もつれ合い、抱きあう、俺達。
お互いが、お互いを、飢えて、乾ききって、欲してる。
混じって、溶けて、貪って。
俺が一番お気に入りの、桜の季節に着てくれる、実は、健が大嫌いなピンクの寝間着。
静さんの悪ふざけで、余り物の女性の生地で作られたそれ。
脱がすのが惜しくて、いつもなら、着てる健を、じっくり愛するのに、
今夜は、そんな余裕なんかなくて、
その下の、もっと桜色に染まってる、素肌が恋しくて、腰紐を解くことも忘れてはだけさす。
汗を吸う、肌触りのいい、ガーゼの生地で出来た軽い寝間着は
天女の衣を脱がして、健を人に戻してるみたいに感じる。
首筋を唇と舌でなぞりながら、緩くまかれた、腰紐を解く。
おいおい、紐、腰回りに3周してるって、駄目でしょう?
まったく、どんだけ、細くなっちゃってるんだよ、健の腰は。
俺の着てる、健から去年の誕生日に貰ったバスローブも
今治タオルの柔らかくて着心地がいいもので、気に入ってるけど、
着たばかりのそれを、もどかしげに、脱がそうとする健。
互いに身に着けてるものはその一枚で、先に裸にされた健が、焦れて身を捩る。
解けて、健が、色付く声で、脱いでと強請る、
俺のか健のかが分からない唾液で濡れそぼった緋色の唇。
即座に、ご要望にお応えし、ついでに、健の羽衣も奪って、床に放った。
視界の隅に落ちたそれは、俺のがモカ色だったから、
この光源の下だと、健のと一緒にあれば、桜の木のように見える。
できなかった夜桜見物も、ちょっと楽しめてる気分。
気がそれた俺を、引き戻すかのごとく、ぎゅっと抱きついて。
離れた距離を、嫌がる健が、キスをしてくる。
あれまあ、なんと積極的なんでしょうか、今夜の奥さんは。
荒々しく貪りあう口膣を、絡み、潜り合う舌の摩擦が俺達の熱を更に上げていく。
家の奥さんが、初めからこんなに、情熱的なキスが出来る子だったとは。
旦那様の俺は、嬉しい吃驚に、身体全部で喜んで答えてあげたいと
心の底から思っておりますとも。
って、気持ちを込めて、イきそうになってる、健を呼び戻すべく
元来、少しぽってりな下唇を、甘噛みしてあげる。
甘みの中の、塩、愛撫。
使用方法を間違うと、決定打になるので要注意だ。
家の奥さん、めっちゃ、過敏体質なので。
だってね、去年の冬まで、耳を髪の下に隠してたんだけど、
理由が、「風があたると擽ったい」だよ? どんだけ、敏感なんだよ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
30 / 337