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たまには、な。
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今まで想像でしかなかった、
"生身"のりっちゃんを、あの夜に知ってしまった。
ボクの下で乱れゆくりっちゃんを。
りっちゃんの舌の感触を。
りっちゃんの肌触りを。
徐々に高くなっていく体温を。
りっちゃんの、欲情に耐える表情を。
りっちゃんの口から漏れる、熱い吐息を。
すべてじゃないけれど、
"りっちゃん"を感じた。
過ちとはいえ、この身をもって体験してしまった。
そしてまた、新たなリアルな感触を、知ってしまった。
ボクは口から指を抜き、代わりにおでこに持っていく。
柔らかく、くすぐったいような感触が脳裏に焼き付いている。
キスされた場所が、まだ熱を帯びているような気がした。
「予想出来るわけないじゃん・・・
りっちゃんがキスしてくれるなんて。」
りっちゃんがどんな気持ちで、したかは分からない。
言葉通り、"たまには"な気まぐれ行動なのかもしれない。
りっちゃんが、ボクが思っているような愛でしてくれたなんて、
図々し過ぎて考えられない。
でも、それでもやっぱり、
嬉しく感じてしまう。
ボクの愛を、押し付けたくなる。
ボクが求める愛を、望んでしまう。
「りっちゃん・・・」
君は知らないだろうね。
ボクがヤドリギの下で、
君をこのまま掻き抱いてしまいたい
なんて思ったことを。
茫然と立ち尽くしているボクの脳内で、君がどれほど乱れていたかを。
こてん、と横に寝転がり、ズボンを下ろしていく。
舌と胸への愛撫に加え、
おでこのキスを思い出したことで、
ボクのは硬く膨張していた。
ボクは自分の左腕を噛みながら、
硬くなったモノを右手で上下に擦る。
待ち望んでいた快楽と、
血が出んばかりの痛みが、ボクを刺激していく。
自分で自分を焦らせるほどの余裕は無いので、
右手の速さを早めていく。
「んっ・・・んんっ・・・っ!」
白濁した液が、右手とシーツを汚す。
洗うのはボクだから、いっか、と、
整わない呼吸をしながら考える。
はぁはぁと熱い息を漏らすボクを、
数々の"りっちゃん"達が見下ろしている。
その中でも一際大きい
クマの"りっちゃん"を、左手で突つく。
"君のせいだからね"と。
ボクの体がこんなにエッチになったの、りっちゃんのせいなんだから。
りっちゃんがボクを突き放さなかったから。
りっちゃんがボクに微笑むから。
りっちゃんがボクの喜ぶことをしてくれるから。
りっちゃんがボクの欲しい言葉をくれるから。
「だからボクは、無い物ねだりしちゃうんだからね?」
右手の白濁をティッシュで、拭き取りながら、クマの"りっちゃん"をじとっと睨む。
紅潮した頬と、
まだ残る余韻を持ちながら。
「ウサギはねぇ、
万年発情期なんだからねっ!///」
聖夜だろうが、キリストの前だろうが、
ボクが本気になったら、いつでもりっちゃんを襲えるんだからっ!
あんまりボクを甘くみてると、
後悔するんだから・・・。
"でも"と付け足しながら、ボクは部屋のドアへと歩いていく。
「マグカップを自分で割るようなことは、しないから。」
パタンとドアを閉め、足音をたてないように1階へ下りていく。
火照った体を冷やすために、
火照った体を作った原因がプレゼントしてくれたマグカップで、
ホットミルクでも飲もう。
穏やかな気持ちで、君の隣に居られるように。
?奏side? END
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