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お茶会 1
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暖かい午後の日差しが窓から入ってくる。
今日も良い天気だ。
「ったく! 何で俺が毎日毎日お前の髪をといてやらないといけないんだよ! まぁ、綺麗だからいいけど!」
気持ちよくて目を閉じていると、そんな文句が聞こえてくる。
ここ最近はルーシャがお昼頃にやって来て、何か用は無いかと聞いてくるのだ。
サーナに相手をしてやれと言われた手前、一応俺に気を使っているのだろう。
俺も暇をもてあましているので、遠慮無くいつも髪をといてもらったり、本を読んでもらったりしている。
言葉とは裏腹に髪をとく手つきは優しくて、ついうとうとしてしまう。
「おい、寝るなよ」
ぺしっと額を叩かれて目を開けると、不満そうな顔をしたルーシャと目が合った。
「出来たぞ。 じゃあな、俺はもう行くから」
さっさと出て行こうとするルーシャを引き止めると、「俺も色々と忙しいんだよ。また夕方にでも来てやるよ」と言って手を振りながら出て行ってしまった。
ルーシャが居ないと本当に暇だ。
これならあの大きな水槽に閉じ込められてた時とあまり変わらない。
むしろあの水槽の方が大きい分、自由に泳げた。
「はぁ……」
溜息が出るのも仕方がない。
ルーシャが来るまで寝ていようと、目を閉じた。
「おい! 起きろよ」
肩を揺すられて目を覚ますと、ルーシャがいた。
窓から見える空はもう夕焼け色になっている。
「お前って本当になかなか起きないよな……」
呆れたように言うと、俺に背を向けてカチャカチャと音をさせながら何か用意をしている。
「よし、これでいいだろ」
満足げにそう言うと、振り向いて「どうだ! 俺の自信作だ、美味しそうだろ」と胸を張る。
用意していたものに目を向けると、どうやら小さいテーブルの上には初めて見る物が沢山置いてあった。
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