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「アーサーさま…こ、これ……」
しばらくせっせと花冠を紡いでいたユーリが、1つの花冠を恐る恐る手渡してきた。
「……何だこれは。」
「あっ、え……ぁ、と、あの……1番うまくできました…!」
少し誇らしげに差し出す花冠は、確かにユーリの周りに転がっている物よりは形が良い。
「…………………」
どうしたら良いのかわからずに黙っていると、ユーリは焦ったようにそれを背中に隠した。
「ぁっ……ご、ごめんなさい……い、いらない……ですよね………ごめんなさい……」
「………………………」
ユーリの背中から無言でそれを取り、頭上に乗せる。
「…ぁ……………」
「……なかなかいい出来だな。上手くなった。」
「………………!!」
ユーリはぷるぷると震えながらゆっくりと顔を綻ばせた。
「ぁ…あり……あ、ありがとうございます…あ、あの……に、似合ってますよ………」
「………そうか…」
似合っているどころか傍から見れば異様な光景だがユーリは満足そうに拍手をする。
礼代わりに顎を撫でてやるとくすぐったそうに身をくねらせた。
結局アーサーは午後も書斎に戻ることはなく、ユーリの側でゆったりとした時間を過ごしたのだった。
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