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笑顔 (sideアリア
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「………しょ、と…」
アリアは全ての種を蒔き終わると額に浮いた汗を拭った。
ユーリはしゃがみこんで土をじっと見つめると、アリアに笑いかける。
「…ありがとうございます…えへへ……」
…すごい嬉しそう……
「いえいえ。…芽が出るのは来月ごろかしら……」
「…………め……?」
「そのときが来ればわかるわ。可愛いのよ、小さくて。」
「…………!」
ユーリは嬉しそうに頬を緩ませ屈託の無い笑顔を見せた。
……確かに…これならアーサー様があれほど夢中になるのも頷ける。
人懐っこいこの笑顔が、見る者の心を掴む。
軍手を外しユーリの頭を撫でようと手を伸ばした。
が、ユーリは酷く怯えたような顔でしゃがみ込んでしまった。
「……ご……ごめんなさい……!…ぁ…おれ……お、おれもっ…しごと………ごめんなさっ………」
「……、………」
……この子らの生きる環境は、きっと私たちよりはるかに悪いのだ。
奴隷の立場なんて考えたこともなかったけど……間近で見ると本当に哀れで……
ぶるぶると震えるユーリの側にしゃがみ込んで肩を抱き込むように摩る。
「…もうあなたに危害を加える人はいないの……いいのよ…もっと笑って……そしたらアーサー様もお喜びになられるわ。」
「…………………」
「笑って…?」
ユーリは目に涙を溜め驚いたような顔でアリアを見つめる。
……あら……何で私より目が大きくて…睫毛長くて…顔小さくて……
ぷにぷにとユーリのほっぺを引っ張る。
「…私より可愛いなんて許せないわね……」
「…ひぇ……?」
「しかも…何よこの肌…!すべすべ…!!」
アリアは少し興奮気味にユーリの頬を撫で回した。
…綺麗な肌……
「い……いたぃ……」
「……そんないい顔してるんだからやっぱり笑っていないとね。」
しゃがむユーリを花の方へ倒し、くすぐってやった。
「くらえっ」
「っ、あっ…!やっ…はっ、はははっ!んっ…あははは…!」
「こしょこしょ〜」
「あははは…!!」
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