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膝
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「ユーリ、絵本を読んでやるぞ。」
親の代わりとまではいかずとも、せめてこの孤独な子供が笑っていられるようにしたい。
アーサーは自分の膝を軽く叩き、そこに座るよう促した。
「こっちにおいで。」
「……………!」
ユーリは驚いたような顔でアーサーの顔色を何度も伺う。
「……ここに座っていい。」
「ぁ……////」
ユーリは恥ずかしそうに顔を赤く染め、そろりとアーサーの足の上に座った。
頭を撫でてやると、嬉しそうに、しかし控えめにアーサーの胸に頭を擦り付けてくる。
「…何を読んで欲しい?」
「……アーサーさまが読んでくださるなら……なんでも……」
ユーリは目を閉じ、今にも喉を鳴らしそうな顔でそう言った。
アーサーはアリアが街で買ってきた絵本を並べてみる。
「……なら今日は…白雪姫にしようか。」
「…しらゆきひめ……?」
「あぁ、これもなかなかいい物語だ。」
アーサーはユーリを抱き直すとユーリに見えるように1ページ目を開いた。
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