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計略その1
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「やだ…!この子マナーがなってないわ…!」
ケーキをほおばっていたユーリは、突然上がった甲高い声にびくっと肩を揺らした。
「…、……」
エイダの鋭い指先はユーリを指している。
ユーリは持ち上げていた腕を静かにテーブルの上に下ろした。
「こんなにこぼして…駄目じゃないの……ねぇ?アーサー?」
ちら、と目線を向けられたアーサーは俯いたユーリの口元を拭ってやりながらエイダを見返す。
「………マナーについては、まだ教えている際中だ……ユーリの立ち振る舞いに関する不手際は私に非がある。」
そう淡々と答えたアーサーにエイダは困惑したように目を泳がせた。
「……あ、あら、そうなの…?じゃ、じゃあ仕方ないわね……」
「そこのところは少し譲歩してやってくれ…すまない…」
「え、えぇ…わかったわ……」
「…ユーリ、食べきれなかったら言え。無理に全部食べなくても大丈夫だ。」
「は…はい………」
エイダの顔は少し引きつっていたが、エイダの理解を得たと思った途端にユーリを構い始めたアーサーはそれに気づかなかった。
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