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計略その2
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「そうだわアーサー、買い物に行きましょう?折角の誕生日なんだから…!」
突然エイダが思いついたように手を叩き、そう言った。
「…、別に構わない。」
「なら早く行きましょう?」
「…少し待ってくれ、すぐにユーリの支度をさせる。」
そう言ってアーサーはそばにいたアリアを手で呼ぶ。
「はい。」
「ユーリに上着と靴を履かせてやれ。」
「かしこまりました。おいで、ユーリ。」
「あ、………」
何か言いたげなユーリだったが、アーサーはそれに気づかずアリアにユーリを託すと自分もコートを取りに部屋に戻った。
「アーサー様の誕生日だから、とかいって自分の物を買うのよ〜?アリア様って本当すごいわ…」
そう言ってアリアはユーリに笑いかける。
が、ユーリは真剣な面持ちで俯いたままだった。
「…………………」
「…?」
突然、繋いでいたユーリの手に力がこもる。
アリアは立ち止まってユーリの顔を覗き込んだ。
「…?どうしたの?」
「…………、……」
眉間にしわを寄せるユーリに、アリアも何処か具合が悪いのかと、段々と深刻な顔になる。
「…………ユーリ?」
「……、…ぁ、あの、アリア…さん…おれ………………」
ユーリは決心したように顔を上げると、アリアに耳打ちをしようと背伸びをした。
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