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アリアの嘘
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「………………、…行ったわよ…!」
アーサーたちの乗った馬車を見送ると、アリアはユーリの待つ部屋に急いで戻った。
部屋の隅に座り込むユーリを見つけ、笑顔で親指を立てる。
「あ、ありがとうございます…あの…」
「いいのよ、これはアーサー様のためにもなるだろうしね…!」
「………、……」
「…ユーリは、アーサー様に何を差し上げたい?」
「…えと………おれ……お花…を…」
「いいわね…!じゃあ、早速摘みに行きましょ。」
「は、はい…!」
そしてアリアは楽しそうにユーリの手を取ると、城の外へと飛び出した。
数十分前。
「……、…ぁ、あの、アリア…さん…おれ………………」
ユーリはアリアを引き止めると、誰にもバレないようにごく小さな声でアリアに耳打ちをした。
「お、おれも、アーサーさまに何か…したいです…」
「…!」
「…アーサーさまが、たんじょびはとくべつな日って…『ぷれぜんと』あげるんです…だから…」
「いいじゃない…!アーサー様きっとお喜びになられるわよ〜。」
「……あの…それで………」
「あ、そうね、城に残りたいってことよね?任せて!私が行ってくるから…!」
そうしてアリアは何とかアーサーを誤魔化し、ユーリと花を摘みに外へ出たのだった。
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